2026.01.14

デザイン コラム 平屋 設備 間取り

ランドリールームの間取りで後悔?家事時間を年間120時間短縮する「建築家の正解動線」

Index

この記事の重要ポイント

  • 【結論】ランドリールームは単体で作らず「ファミリークローゼット隣接」で配置し、洗濯動線を「0歩」に近づけるのが正解。

  • 【根拠】「洗う・干す・しまう」を1ヶ所で完結させることで、年間約120時間の家事時間を創出(※1日20分短縮×365日で試算)。移動距離は従来比85%削減可能。

  • 【基準】共働きで「夜洗濯」派の世帯や、浜松エリアのような「強風・花粉」の影響を受けやすい地域での建築に必須。

「新居には絶対にランドリールームが欲しい!」

そう意気込んでネット検索をすると、「ランドリールーム いらなかった」「乾かない」「ただの物置になった」といった「後悔」の声を目にして不安になっていませんか?

実は、ランドリールームの失敗事例のほとんどは、「ただ部屋を作っただけ」「動線を無視した配置」が原因です。

ランドリールームは、単なる「洗濯干し場」ではありません。建築家の視点で計算された「回遊動線」や「通風・換気計画」があって初めて、家事を劇的に楽にする魔法の空間に変わります。

この記事では、住宅のプロがランドリールームの間取りでよくある後悔パターンを分析し、それを「成功に変える設計テクニック」を解説します。

これを読めば、あなたの理想の暮らしを実現するヒントが必ず見つかります。


1. ランドリールームの間取りでよくある「3大後悔」と原因

まずは、先輩施主たちがどのようなポイントで「失敗した」と感じているのか、その原因を紐解いていきます。

「ランドリールーム3大後悔」と題されたイラスト図解。 左側のパネルは「①湿気がこもって洗濯物が臭くなる」。湿気がこもり、窓が結露し、「生乾き臭」の文字が漂う部屋で、男性が困った顔で立っている。下部に「原因:通風不足、空調計画ミス」と記載。 右上のパネルは「②動線が悪くて、家事が余計に疲れる」。キッチンから遠いランドリールームで洗濯し、さらに遠い寝室へ洗濯物を運ぶ女性の長い移動動線が矢印で示されている。下部に「原因:「畳む・しまう」動線の分断、移動距離が長い」と記載。 右下のパネルは「③広すぎてスペースの無駄使いだった」。広くて何もない部屋で、寒さに震えている男性が描かれている。ポツンと置かれた洗濯機とストーブがある。下部に「原因:必要な広さのミスマッチ、断熱不足、冬は寒い」と記載されている。

①「湿気がこもって洗濯物が臭くなる」問題

最も多い後悔が、湿気とニオイの問題です。「室内干し専用の部屋を作ったのに、生乾き臭がするから結局外に干している」という本末転倒なケースです。

  • 原因: 通風計画の欠如と、空調(換気扇・除湿機・サーキュレーター)の位置計画ミス。ただ窓をつけるだけでは、湿った空気は抜けません。

②「動線が悪くて、家事が余計に疲れる」問題

「キッチンから遠くて、料理と洗濯の同時進行ができない」「畳んだ洗濯物を各部屋に運ぶのが面倒」という後悔です。

  • 原因: 「洗う・干す」までは考えられているが、「畳む・しまう」までの動線が分断されているためです。洗濯物を抱えて移動する距離が長いほど、ストレスは蓄積します。

③「広すぎてスペースの無駄使いだった」問題

「張り切って4畳の部屋を作ったが、冬は寒くて行くのが億劫になり、結局リビングに干している」という声もあります。

  • 原因: 必要な物量と実際の広さのミスマッチ、および断熱性能の不足です。


2. 実例で証明!「ランドリールーム×ファミクロ」が最強の間取り

多くの人が後悔する原因は「動線の分断」でした。

解決策はシンプルです。

「洗う」から「しまう」までの距離を極限までゼロに近づけることです。

アーチが実際に提案している、「絶対に後悔させないランドリールーム」の実例をご覧ください。

【事例】最短動線で家事時間を半分にする設計

最短動線を実現する、ファミリークローゼットへ繋がるランドリールームの配置 洗濯物をハンガーのまま収納できる、ランドリールーム隣接のファミリークローゼット

▲ 奥のファミリークローゼットへ数歩で移動できる「最短動線」を実現しています。

数値で見るメリット:年間120時間の自由時間を生む

単に部屋があるだけではなく、このようにファミリークローゼットとセットで設計(隣接配置)することで、これだけの差が生まれます。

「数値で見るメリット:年間120時間の自由時間を生む」と題された比較図解のインフォグラフィック。 左側のパネル「一般的な2階バルコニー干し」では、女性が1階で洗濯し、重いカゴを持って階段で2階へ上がり、ベランダで干し、取り込んで畳む様子がイラストで示されている。 具体的な数値データとして、「洗濯動線:洗う(1F)→運ぶ(2F)→干す→取り込む→畳む→各部屋へ」、「1回の移動距離:往復・階段含め 約30m〜50m」、「1日の所要時間:平均 約30分」と記載されている。 右側のパネル「提案:ランドリー×ファミクロ隣接」では、男性が洗濯機から直接室内干し用ポールに洗濯物を干し、乾いた服をハンガーのまま隣接するファミリークローゼットに移動させて完了する様子がイラストで示されている。 具体的な数値データとして、「洗濯動線:洗う→干す→乾いたらハンガーのまま隣へ移動(完了)」、「1回の移動距離:ほぼ0歩〜数歩(約3m以内)」、「1日の所要時間:平均 約10分(▲20分短縮)」と記載されており、時間と手間の削減が強調されている。 下部には、時間の短縮効果を示すフローチャートがある。時計のアイコンとともに「1日20分の短縮」、カレンダーのアイコンとともに「1ヶ月で約10時間」、「1年間で約120時間」と積み重なる時間が矢印で示されている。 最後に、リラックスしたポーズの人物イラストとともに、「1日4時間自由時間があったとしたら、30日分の自由時間に匹敵」というテキストがあり、「ランドリールームへの投資は、この「時間」を買うことと同義なのです。」と結論付けられている。 右端には「出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」」と記載されている。

【比較表】一般的な2階バルコニー干し vs 提案プラン

項目 一般的な間取り(2階干し) 提案:ランドリー×ファミクロ隣接
洗濯動線 洗う(1F)→運ぶ(2F)→干す→取り込む→畳む→各部屋へ その場で洗う→干す→乾いたらハンガーのまま隣へ移動(完了)
1回の移動距離 往復・階段含め 約30m〜50m ほぼ0歩〜数歩(約3m以内)
1日の所要時間 平均 約30分 平均 約10分(▲20分短縮)
天候の影響 雨・風・花粉で干せない日が年間約100日 365日いつでもOK

[出典1]

重要なのは時間の短縮効果です。

1日20分の短縮は、1ヶ月で約10時間、1年間で約120時間にもなります。

もし1日の自由時間を4時間とした場合、これは『30日分(約1ヶ月)』もの自由時間に匹敵する計算です。」

3. 建築家の設計力が光る!機能性を高める3つのポイント

単に部屋を並べるだけでは不十分です。プロの建築家は、さらに以下のポイントを計算して設計します。

①「乾く環境」を作る通風と採光の計算

高窓から自然光を取り込みむ

ランドリールームで最も重要なのは「乾きやすさ」です。

南側に配置して日光を取り入れるのが理想ですが、間取りの制約で北側になることもあります。その場合、「高窓(ハイサイドライト)」を設置して効率的に光と風を取り込んだり、「調湿効果のある壁材(漆喰など)」を採用して湿気をコントロールします。

②「スロップシンク」で予洗いを快適に

泥汚れの予洗いに便利な、混合水栓付きの深型スロップシンク

泥汚れのついた子供の靴下や上履きなど、洗濯機に入れる前に予洗いしたい時に活躍するのが「スロップシンク(SK)」です。

お湯が出るように配管計画をしておけば、冬場の頑固な汚れ落としも苦になりません。洗面所を汚さずに済み、精神的なストレスも減ります。

③カウンター設置で「アイロン掛け」まで完結

アイロン掛けや洗濯物を畳む作業に便利な、収納付き造作カウンター

乾いたシャツをその場でアイロン掛けできるよう、造作カウンターを設置します。

重要なのは、カウンターの下を空洞にしておくこと。ここに収納ワゴンや除湿機、洗濯カゴをすっきり収納できます。「作業台を作ったけど、物置になって作業できない」という失敗を防ぐための工夫です。

3-2. プロは見逃さない!「コンセント・床・収納」の細部設計

「数センチ単位の細部」にこだわることで、使い勝手は天と地ほどの差が出ます。建築家が必ずチェックする3つのポイントを紹介します。

④ コンセントは「高さ」と「位置」が命

「コンセントが足りない」はよくある後悔ですが、ランドリールームでは「位置(高さ)」が重要です。

  • サーキュレーター用: 床にコードが這うと掃除の邪魔になります。天井付近や壁の高い位置に専用コンセントを設置し、壁掛け扇風機や棚上のサーキュレーターを使えるようにします。

  • 充電ステーション: コードレス掃除機や電動ドライバーなど、家事家電の充電基地を収納内部に隠せるよう計画します。

⑤ 床材は「水に強く、髪の毛が目立たない」ものを

水に強く手入れがしやすい、石目調のフロアタイルを採用した床

無垢床(フローリング)は水ハネによるシミやカビのリスクがあるため、ランドリールームには推奨しません。 おすすめは、銭湯の床のような素材の「フロアタイル」や「クッションフロア」です。耐水性が高く、サッと拭くだけで掃除が完了します。また、白すぎる床は落ちた髪の毛が目立つため、少し柄の入ったモルタル調や石目調を選ぶのが「掃除ストレス」を減らすコツです。

⑥ 洗剤置き場は「ニッチ」で壁に埋め込む

壁厚を利用した、洗剤ボトルを収納できるニッチ棚

洗剤ボトルやハンガーが出しっぱなしだと、せっかくの空間が生活感で溢れてしまいます。 壁の厚みを利用した「ニッチ収納(埋め込み棚)」を洗濯機の横に作りましょう。床面積を削ることなく収納量を確保でき、見た目もモデルルームのようにスッキリ整います。

4. 浜松エリア(地域6)だからこそランドリールームが必要な理由

ここ浜松・遠州地域にお住まいの方にとって、ランドリールームは「贅沢品」ではなく「必需品」です。

「遠州のからっ風」と花粉・砂埃対策

浜松は冬場に最大風速が10m/sを超えることもある「遠州のからっ風」が吹きます。「よく乾く」メリットの反面、「洗濯物が飛ばされる」「砂埃がつく」リスクがあります。また、気象庁のデータでも静岡県はスギ花粉の飛散量が多いエリアに含まれます。

[出典2]

湿度が高い夏の対策

静岡県は温暖ですが、夏場の平均湿度は70%〜80%と非常に高くなります。

外に干しても湿気を含んでしまい、カラッと乾かない日も多くあります。気密性・断熱性の高い住宅(UA値0.46以下など)で、空調管理されたランドリールームを使用する方が、一年中安定して、清潔に洗濯物を乾かすことができます。

5. よくある質問(FAQ)

Q1. ランドリールームの広さは何畳くらいが理想ですか?

A. 4人家族であれば、2畳〜3畳が目安です。

洗濯物を干すスペースとして2畳、収納や作業スペースを含めると3畳あると余裕が生まれます。あまり広すぎても動線が伸びてしまうため、必要十分なサイズを見極めることが重要です。

Q2. ランドリールームには窓が必要ですか?

A. 必須ではありませんが、あった方が換気効率は上がります。

ただし、防犯面やプライバシーの観点から、開閉可能な高窓にしたり、換気扇と除湿機で管理する計画にする場合もあります。

Q3. ランドリールームを作るデメリットはありますか?

A. 床面積が増えるため、建築コストが上がることです。

しかし、ベランダを無くしてその分をランドリールームに充てることで、コスト増を抑えつつメンテナンスコスト(ベランダの防水工事など)を削減できるという考え方もできます。

Q4. 畳まずにハンガーのまま収納するのは服が伸びませんか?

A. ニットなど伸びやすい素材以外は、ほとんど問題ありません。

Tシャツやワイシャツ、アウター類はハンガー収納の方がシワになりにくく管理も楽です。伸びやすい服だけ畳んで棚に置くなど、使い分けることで家事は劇的に楽になります。


家事は「我慢」から「楽しむ」へ。理想の動線を手に入れませんか?

家事動線に配慮し、毎日の家事を楽しく快適にする洗練されたランドリールーム

ランドリールームの間取りで後悔しないためには、「流行っているから作る」のではなく、「あなたの家族の洗濯ルーティンに合っているか」をシミュレーションすることが不可欠です。

私たちARRCH(アーチ)は、建築家の確かな設計力で、単なる部屋作りではなく、あなたの暮らしを豊かにする「動線」をデザインします。

「本当に使いやすいランドリールームを見てみたい」「自分たちの予算で実現できるか知りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

プロの建築家と共に、家事が楽しくなる理想の住まいを一緒に考えましょう。

[ARRCH(アーチ)の家づくり相談会・モデルハウス見学予約はこちら]


出典一覧

  • [出典1] 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」
  • [出典2] 気象庁「浜松 平年値(年・月ごとの値)」

この記事を見た方は
次も見ています

一覧ページへ戻る