2026.04.07

デザイン 収納 コラム 間取り

【建築家が教える】収納面積の正解とは?後悔しない間取りの鉄則。〈チェックリスト付〉

はじめに

「新しい家では、モデルハウスのようにスッキリしたリビングで過ごしたい」。
家づくりをされる方の9割が
そう考えます。

しかし現実は「片付けてもすぐに散らかる」「どこに何をしまったか忘れてしまう」という悩みが尽きません。
せっかくのマイホームで、収納の失敗による後悔をしないために。建築家と一緒に考えた「本当に使いやすい収納プラン」のヒントをお届けします。

この記事を読んでわかること

・現代の住宅における「収納の適正量」の新しい常識
・リビングを散らかさないための「物の住所」の決め方
・自分たちの性格に合った「収納タイプ」
の見極め方
・設計前にやっておくべき「自己把握」
のコツ

ー 本コラムの解説者(建築家)ー

家づくりのヒントを解説するのは、静岡県浜松市の注文住宅ARRCH(アーチ)の建築家・石澤光宏。石澤はこれまで数多くの住宅設計を手掛け、それぞれの家族の理想を形にしてきました。特に、家の見た目の美しさと、日々の暮らしやすさ、建築にかかるお金のバランスを取る設計を得意としています。「家を建てた後の暮らしも豊かであってほしい」という願いから、無理のない予算で質の高い家を建てるための知恵を、本コラムで詳しく解説します。

収納面積の適正量は?

収納の適正量とは、単に面積を広くとることではなく、生活の流れに沿って「必要な場所に適切な容量が配置されている状態」を指します。

かつて、理想的な収納面積は延床面積の「2割」と言われていました。30坪の家なら6坪(12畳)分です。しかし、最近では「1割」程度に抑える設計も多くなっています。

なぜ、面積が減っても大丈夫なのでしょうか。

答えは、大きな物入れを1つ作るのではなく、生活の動きに合わせた「分散収納」を配置するようになったからです。

・シューズクローク(玄関収納)
・パントリー(食品庫)
・ファミリークローゼット(家族共用の衣類収納)

これらを適切に配置することで、合計面積が少なくても家全体が自然と片付く仕組みを作ることができます。

「物の住所」を
設計段階で決める重要性

リビングが散らかる家に共通する欠点は、物の行き先が決まっていない間取りであること。

人間は楽をしたい生き物です。外から帰ってきて、カバンや上着を置く場所が遠いと、ついついソファーの上に置いてしまいます。

これを防ぐためには、生活の中で自然に通る場所に物の置き場を作ることが最重要です。たとえば、玄関からリビングへ向かう途中に小さな棚やフックがあるだけで、カバンがリビングまで持ち込まれるのを防げます。

このように「物の住所」設計時に決めておくことが大切です。

失敗しないための
「自己把握」ステップ

設計士に収納計画を丸投げするのは禁物。
まずは自分たちの「収納スタイル」と「持ち物」を客観的に把握することが、後悔を防ぐ鍵になります。

1. 自分の「性格」を知る

収納には大きく分けて2つのタイプがあります。自分たちがどちらに向いているかを考えてみてください。

・分散タイプ: 使う場所のすぐ近くに、それぞれ適切な収納が欲しい。
・一括タイプ: 片付けが苦手なので、大きな1箇所の収納にまとめて放り込みたい。

2. 「今の持ち物」を数値化する

現在住んでいる家で、どれくらいの広さに、どれだけの物をしまっているかを測ってみるのがおすすめです。

「今の家ではクローゼットがパンパンで入り切らないから、新居ではあと〇畳分増やそう」という具体的な基準があれば、「多すぎた」「少なすぎた」というミスがなくなります。

▼今のあなたの家の「持ち物」を把握するためのチェックリスト(ダウンロードはこちら

ホテルライクな空間を維持する
「隠す」設計

生活感のないスッキリしたLDKを目指すなら、リビング内にはあえて「見せる収納」を作らないという選択肢もあります。

最近のトレンドは、リビングそのものを広く見せるために、収納をダイニング側やキッチンの背面に集約させる手法です。

救急箱や爪切り、書類などの日用品は、キッチンの対面カウンターの下に収納を設けることで、座ったまま取り出せて、かつ来客からは見えにくい便利な場所になります。

また、寝室を「寝るだけのスペース」と割り切り、衣類はすべて1階のファミリークローゼットに集約させることで、家全体の動きがシンプルになり、各個室をスッキリ保つことができます。

設計中、収納について
建築家がよく聞かれる質問

Q1. 収納を増やせば、家は勝手に綺麗になりますか。

A. 残念ながら、面積を増やすだけでは解決しません。

大切なのは広さよりも【生活の流れ】です。使う場所の近くに適切な収納があり、片付けるまでの手間が少ない設計になって初めて、家は綺麗に保たれます。

Q2. 子供のおもちゃがリビングに溢れるのが心配です。

A. おもちゃは最も散らかりやすい要素です。

リビングの一角に畳コーナーやヌック(こぢんまりとした居場所)を作り、そこを「おもちゃを広げても良いエリア」にするのも一つの手です。ただし、子供が大きくなった後の使い道もあらかじめ検討しておきましょう。

Q3. コンセントの配置も、片付けに関係ありますか。

A. 大いに関係あります。

充電コードが床やテーブルに散乱していると、それだけで家が散らかって見えます。スマートフォンや掃除機の充電場所を最初から「収納の中」などに決めておき、そこにコンセントを配置することが重要です。

まとめ

「収納は多ければ多いほど安心」と考えてしまいがちですが、実は使いにくい場所に大きな収納を作っても、家は片付きません。

大切なのは面積の広さではなく、物の行き先が決まっている間取りです。最近の注文住宅では、延床面積の1割程度の収納量でも、工夫次第でスッキリ暮らせるケースが増えています。プロの今の持ち物を把握し、自分たちの性格に合った「収納場所」を計画することが、後悔しない家づくりの鉄則です。

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